回想1

小学生の頃住んでいたアパートは
8階建てで、その周りにはぐるっと囲むように
アスファルトの駐車スペースがあった。

車の手前には5m程の空きスペースがあり、
それはアパートに住む子ども達の遊び場所。
1周走って回ればそれはグラウンド。
自転車で競争したり、ローラースケートでリレーしたり。
車の背後の花壇から、描ける石を選んで、
絵を描く。文字を書く。エリアを書く。
石投げのための的を書いて投げる位置を示した線にみんなで並ぶ。

その隅にあったゴミ置き場。
1m程の高さのコンクリートの壁に囲まれた長方形の場所。
屋根はなく、一辺はその後ろに壁に、
一辺は車道に、一辺はアパートの敷地に入り口部分を開けて、
一辺は花壇に面している。
全てが白いその場所は、午後にはいつも綺麗に掃除されていた。
そこは私たちの部屋になったり、ケンカ中に隔てる壁になったり
ストーリーはたくさん生まれた。

エントランス部分の上には平らな屋根が飛び出ていて、
2階からこっそりそこに出ることができた。
危ないからと大人には怒られるし、
緑の平な床以外何もないのだけど、
特別な気分になれる子どもだけの小さな空間だった。

引っ越したばかりの小さい頃、
片隅の砂場でお団子を作って並べていた時の景色は、
今も鮮明に覚えている。
天気がすごく良くて、砂の入ったバケツに入れた水は
コーヒー牛乳みたいで、水道の勢いでできた渦が楽しくて。
母は砂場の縁に静かに座ってた。



13歳でそこから引っ越した。
大人になってからは一度だけ散歩しに行っただけだけど、
自由に動き回れて、無限に妄想を掻き立て、
誰からともなく「今日の遊び」が決まっていたあの頃を
貴重な時間だったと振り返った今日。

アスファルトの狭い空間だけど、今あそこに住む子も
同じような時間を過ごしているのかなー



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